由熙 著者 : 李良枝
ニックネーム : seama 掲示日 : 2023-09-07


第100回芥川賞を受賞した在日韓国人2世の作家李良枝さんの小説です。
 日本に生まれ育ち日本人として生活してきた主人公ユヒ。母国である韓国に留学しますが、理想とする母国像を強く持っていて、現実の韓国の文化や人、言葉を受け入れられずにとうとう韓国の大学を中退し、日本に帰国してしまう話です。最後の下宿先のオンニ(お姉さん)の目線でユヒが語られています。
 ユヒは日本に帰る決断をしたけれど、またいつかきっとオンニが言うように旦那さんと子供を連れてオンニとアジュモニ(おばさん)の前に現れる気がします。言葉の杖を自由に操り両国間を往還して生活するユヒの姿を想像して本を閉じました。
 外国語を身につける事は、その国の人や文化を受け入れ、その国の事が好きで興味を持てる強い何かがないと難しいことなんだと改めて感じました。留学時代に読んでみたかったです。

表紙 タイトル
パチンコ 上と下 ミン•ジン•リー
「在日」と言われる人たちがどのように日本にやってきたのか、大阪の鶴橋という街がどのように出来上がったのか、小説という形で知ることが出来ました。アメリカで人気図書だということ、ドラマ化もされたという所か...
カクテル、ラブ、ゾンビ チョ・イェウン
完全にタイトルで避けてた作品でした 必ず殺しが入るけど、ぜんぶ愛があります。特に「オーバーラップナイフ、ナイフ」には鳥肌ものでした。悲しくて愛しくて涙が出ました。タイムパラドックスものはもともと好き...
引き出しに夕方をしまっておいた ハン・ガン
この詩集は2013年に韓国で出版され、日本では2022年に出版されました。ハン・ガンさんが若い頃に書いた詩など作られた時期が異なる作品が収録されており、時間の流れも楽しめます。「回復」という大きなテー...
すべての、白いものたちの ハン・ガン
白いものについて書こうと決めた、様々な白いものについての短編。小説?エッセイ?詩?と不思議な感覚になりますが、ノーベル文学賞受賞理由にもある、力強く詩的な散文体の文章を感じました。日本では、白というと...
少年が来る ハン・ガン
韓国では戒厳令に対してデモが起き、今もなお続いている。いつまで続くのだろう。今は韓国旅行控えた方がいいのかな。こう言った気持ちになった。そんなときBTSのテヒョンが紹介してくれた「少年が来る」が光州事...


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