アーモンド 著者 : ソン・ウォンピョン
ニックネーム : kananap 掲示日 : 2024-09-22


初めて韓国文学を読むのでまずは有名なものから、と思い選びましたが、読みながら何度も涙が出て深く共感することができました。
感情を表に出せない主人公ユンジェが、物語後半から少しずつ感情を出せるようになる様子が伝わってくるのがわかりました。ユンジェは好きだとか苦手だとかいう感情が実感できず、またそれを言語化できないため、物語の中では色々と工夫された表現で文章化されているのですが、例えば私の持つ〝好きになる〟という感情を文章内に出てくる表現に当てはめてみると、とてもしっくりくることに感動し、作者の表現力の豊かさに驚きました。
もう一人の登場人物のゴニも、本来はまっとうな性格の持ち主で、たまたま不幸な境遇によって曲がった方向へ走ってしまうのですが、ユンジェと出会い正面からぶつかっていったことでおそらく将来は良い方向に進んでいくだろう、進んで欲しい、と感じました。
最初に読んだ韓国文学がこちらで良かったです。また次に良い本に出会いたいと思いました。

表紙 タイトル
菜食主義者 ハン・ガン
昨年の「日韓交流おまつり2023」で、ちょっぴり値引きされていたので購入した1冊。 購入時にも、お店の方から「韓国で最も権威ある文学賞」といわれている「李箱文学賞」のほか、2016年世界的に権威...
5番レーン ウン・ソホル
 水泳競技で5番レーンというのは、決勝に進んだ時に予選通過タイムの早い順で1番タイムの良かった人が4番レーン、次にタイムの良かった人が5番レーンで泳ぐ。  小6のナルは水泳部のエースでメダルも沢山取...
翻訳に生きて死んで クォン・ナミ
前におなじ著者の『ひとりだから楽しい仕事: 日本と韓国、ふたつの言語を生きる翻訳家の生活 』を読み、大変おもしろかったので手に取りました。クォン・ナミさんの翻訳者として、母として、そして人間としての様...
レモン クォン・ヨソン
 美しい姉を殺された妹が、顔を整形して犯人を捜していく復讐劇、と思って読んでいくと、そんな単純な物語ではなかった。  世の中の人たちみんな、幸せそうな人も苦しそうな人も、それぞれ大きさは違うが何かし...
菜食主義者 ハンガン
菜食主義の女性を中心に、立場の違う三人の言動が描かれた三部作です。 日常的な流れのなかに深いテーマが要所要所に感じられる、不思議な作品でした。価値観や善悪、人生とはなにかまでも考えさせられる作品でし...


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