三十の反撃 著者 : ソン・ウォンピョン
ニックネーム : アンリママ 掲示日 : 2023-02-13


 反撃できる年齢からは遠ざかってしまった自分。まだチャンスのあるジヘがうらやましい。
 「私だって最初からこんなだったわけじゃないんだ…。」会社を辞める時のキム部長の言葉に思わず、そうそうと言葉が漏れた。自分も世間の人たちもみんな同じなんだと。
 世の中の仕組みを熟知していない頃は、正しくないと思うことや、自分の意見と違うことに対して、自分の主張をするべきだと信じていた。だが生きていくうちに、どういうわけか周りと波風を立てずに安寧な生活を送る、つまり忍耐と譲歩という処世術を身に付けてしまう。年齢を重ねていくと、「長いものには巻かれろ」と言うことわざがあるように、どうしても人は守りの体制に入ってしまうのだ。
 ジヘのマトリョーシカは次々に違う姿のマトリョーシカが出てくるのだろう。一方、自分のマトリョーシカはどの層にも同じ何の変化もないマトリョーシカが入っているに違いない。30歳のジヘが今後どんな反撃を繰り広げていくのかが気になる。

表紙 タイトル
不便なコンビニ キム・ホヨン
本作、2022年には「教保文庫」と「YES24」(大型電子書籍店)でもっとも売れた「今年の一冊」に選ばれたそうで、日本でいうところの紀伊国屋でもアマゾンでも売れまくった本、と解釈できそう。そして、「不...
百の影 ファン・ジョンウン
冒頭から不思議な掛け合いが続く。どのような気持ちで、この書物に入って行けばよいのか、少し戸惑いながらも、実はその世界の中へ取り込まれていくような、不思議な感覚を持った。 いつも思うことだが、原文で読...
おじいちゃんのたびしたく ソ・ヨン
いつかは訪れる“旅立ち”。優しくほんのりとした色合いと空気に、85歳で亡くなった父親が重なった。認知症の母を残して逝ってしまった父だった。大好きだった姉たちの元に先に行って、皆で母を待とうと思ったのだ...
나, 있는 그대로 참 좋다 조유미
本のタイトルどうり読むと心が楽になるし人生いろいろあるけれど、自分自身を否定せず肯定的に受け入れることの大切さがとても伝わりました。 나 있는그대로 참 좋다 とても良い言葉好きな言葉です。ぜひ読...
不便なコンビニ キム•ホヨン
タイトルの印象からはほど遠い、心温まる小説だった。 記憶喪失のホームレスの中年男性が、コンビニオーナーや客や同僚と関わるうち、一人前のコンビニ店員になるまでが描かれている群像劇。登場人物たちが意図せ...


코시스센터
webzine koreanet
Korea Net Japanese
Hello K! - Youtube
STAY HOME AND ENJOY K-ARTS