カステラ 著者 : パク・ミンギュ
ニックネーム : らっちゃん 掲示日 : 2021-11-10


短編小説集で、「カステラ」のほか、タヌキ、キリン、マンボウ、ペリカン、ヤクルトおばさん、ダイオウイカ、など様々なキーワードが、各小説の題名として使われています。それぞれが、何を象徴しているのか、謎解きをする覚悟をもって読み進めていくとワクワクすると思います。「覚悟」と書いたのは、さらりと読める内容ではないからです。博識な作者が宇宙、哲学、アーティスト、各時代のニュースなど幅広い話題を盛り込んでいて、ひとつひとつのエピソードに足を止めてしまいます。でも、全体に漂っているのは、現代社会で、もがき苦しみながらも、一生懸命生きている人々に寄り添い、人間の生を肯定的にとらえているやさしさです。ですから、読後にしみじみとした勇気をもらえた気がしました。
作者がロックが好きなせいか、パンチのあるBGMが聞こえてきそうな、ポップな作品です。冷蔵庫の中の、柔らかくてじゅわっと甘いカステラが何を意味しているのか、一緒に冷蔵庫に入って確かめてみませんか?

表紙 タイトル
あやうく一生懸命生きるところだった ハ・ワン
だらしないの人の弱音と言い訳が、オシャレ風に綴られている と、思ってたら全然違いました。 まだ誰も言ったことのない「言ってはいけない」を口にしてしまったというか、誰も問うたことのない本質的...
82年生まれ、キム・ジヨン チョ・ナムジュ
普段、本というものに苦手意識がある私に友人が薦めてくれた一冊でした。なんだか小説を読むのではなくて、誰かのドキュメンタリーを読んでいる気分で読める書き方で自分でもびっくり、のめり込んであっという間に読...
自分にかけたい言葉 ありがとう チョン スンファン
メンタルから吸い込まれる、魅惑的でキラキラする言葉で埋め尽くされた本で、読んでみたいですと感じてしまうでしょう。自分にありがとうってなかなか言えない、ただ、頑張れ自分とは言うけど、自分にも有難うと声か...
王は愛する 全3巻 キム・イリョン
 主人公はウォン。高麗26代忠宣王の世子(世継ぎの王子)時代の名前だ。ウォンの父親は高麗王(25代忠烈王)で、母親は元(モンゴル)より嫁いできた、皇帝クビライカンの娘。いわばウォンは高麗初のハーフ世子...
カステラ パク・ミンギュ self
短編小説集で、「カステラ」のほか、タヌキ、キリン、マンボウ、ペリカン、ヤクルトおばさん、ダイオウイカ、など様々なキーワードが、各小説の題名として使われています。それぞれが、何を象徴しているのか、謎解き...


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