韓国・議政府から劇団HURYがやってきます。
ペーター・ヴァイスの問題作「マラー／サド」を上演します。
フランス革命時の精神病院を舞台に繰り広げられるこの作品は、劇中劇の形をとっており、国家主義と個人主義の対立が描かれています。
舞台を現代の韓国に置き換えて上演します。
韓国語の上演となりますが、国内で滅多に上演されることのない作品を、サブテレニアンで見てみませんか？

板橋ビューネ2023/2024参加作品
劇団HURY「サド公爵の演出のもとにシャラントン保護施設の演劇グループによって上演されたジャン・ポール・マラーの迫害と暗殺（マラー／サド）」

2024年1月20日（土）19時
2024年1月21日（日）14時

原作／ペーター・ヴァイス
演出／ユ・ジュンシク
出演／キム・ハクジェ
　　　イ・ギョンミン
　　　ユ・ヒリ
　　　キム・ヒジョン
　　　チョン・テジュン
　　　チェ・チャンジュ
　 　 ユ・ジュンシク
チェ・シャングウ
イ・インギュ

ソウル近郊にある韓国国立精神療養病院では毎年演劇公演を行う。
そこには隔離が必要な重症精神病患者だけでなく、政治犯、思想犯なども精神異常者として追い込まれ収容されている。
今年はペーター・ヴァイスの「マラー／サド」を上演することに決め、原作に出てくる登場人物たちに最も近い精神病患者と思想犯、政治犯を俳優にした。 6ヶ月間一生懸命練習して、いよいよ公演をすることになった。
韓国最高の名門大学であるソ・ヨンゴ大学で文学教授だったキム教授は、風紀文乱書籍を出版し続けて刑務所に何度も行った。 どれほどひどいのかニックネームは「コリアン・サド」だ。 このキム教授が演出を引き受けて脚色をして、この療養病院に収容された患者の中で原作のキャラクターと最も似た人々を選んで直接キャスティングもした。
ジャック・ルーを引き受けた患者も韓国の有名なカトリックの司祭だが、政治犯（思想犯）で拷問もたくさん受けて刑務所も何度も行ったが、結局ここに閉じ込められているようになった人だ。
歌手たちもたとえ三流酒場歌手出身でも歌の経歴がある人々だ。
今日公演される作品である「マラー／サド」の内容はこうだ。
1808年フランス近郊にあるシャラントン精神病院に収容された人々が演劇をする。 やはり収監者の一人であるサド侯爵が劇作、演出をして、出演者たちもすべてそこの収監者たちだ。
彼らが上演する演劇の内容は「血の革命が進んだ18世紀のフランス大革命時代。 浴槽の中に入っている革命家「ジャン・ポール・マラー」は、依然として平等な世界を作るために革命を叫ぶ。 だがサド侯爵は無駄なことだとマラーを喝破する。「コルデー」は剣を隠したまま「ジャン・ポール・マラー」を探す。 マラーを3回訪れたコルデーが、1793年7月13日いよいよ入浴中の彼に会ってナイフで胸を刺して殺す」
つまり、マラーがシャーロット・コルデーの剣に刺されて死んだ後、15年が過ぎた時に上演をしているのだ。
マラー役をする韓国の精神病患者はパラノイア患者なので集中しすぎ、2024年韓国の現実と混同するセリフを打つことになる。
ジャック・ルー役をする花嫁も政治犯らしく現在の韓国現実に怒りながら叫ぶ。
「無条件の批判だけでなく、「私」と「世界」に対する自覚を通じて、「私」の真の人生を拡大していかなければなりません！　だから、私はますます広がって、私の周りのすべての人を含む大きな「私」を愛する必要があります！　それだけが本当の幸せを達成することができます！」

会場／サブテレニアン（東京都板橋区氷川町46-4 BF）
東武東上線大山駅徒歩7分
都営三田線板橋区役所前駅徒歩3分

料金／一般3500円　学生2000円
チケット予約／yoyaku@subterranean.jp
080-4205-1050（赤井）

1990年創立。議政府を拠点に、「チャンドン劇場」「アートスペース・フセオサ」を運営。韓国の断絶の克服、国家による暴力、自然を通した人生などの物語を中心に創作する韓国の劇団である。代表作：戯曲「フリーのハムレット」、「マラー／サド」、「再会」、「アントン・チェーホフの『Love3』」、ミュージカル「DMZのロミオとジュリエット」、「Coming home」など。

---