駐日韓国大使館 韓国文化院・財団法人秀林文化財団共同企画展 18.07.09

駐日韓国文化院では世界で最も細いペンで韓国・日本・世界の古建造物を表現する金榮澤画伯を紹介する「金榮澤ペン画展」を財団法人秀林文化財団と共に4週間に渡り開催します。金榮澤画伯は洋画の透視図法と人間の目で見る観方は異なるということから作家特有の「人間の視覚図法」の方法で0.05mmの細いペンで高建築物を精密に表現します。本展では、韓国の古建造物から景福宮勤政殿、景福宮光化紋復元図、仏国寺大石壇を含む15点と、日本の古建造物から奈良薬師寺東塔、奈良東大寺大仏殿、京都平安神宮太平閣を含む15点、その他の地域からモンサンミッシェル、コロセウム、タージマハールを含む世界の古建造物15点、計45点を展示する予定です。なお、初日の7月26日(木)17時からの展示の開幕式では韓国の僧舞・日本の尺八・中国の琵琶による韓日中の共同祝賀公演も予定していますので、皆様のご観覧をお待ちしております。

○ 会 期:2018年7月26日(木)~8月21日(火)10:00~17:00     
   ✦開幕式:2018年7月26日(木)17:00~
   ※休館日:日曜日及び祝日(7/29, 8/5, 8/11, 8/12, 8/15、8/19)
○ 会 場:韓国文化院ギャラリーMI(1F)
  ※入場無料 〒160-0004東京都新宿区四谷4-4-10 Tel : 03-3357-5970
    (地下鉄丸ノ内線「四谷三丁目駅」3番出口から新宿方面徒歩3分)
○ 内 容:韓国と日本、全世界の古建造物の復元図のペン画45点を展示
○ 主 催:駐日韓国大使館 韓国文化院、財団法人秀林文化財団
○ 後 援:韓国文化遺産国民信託、社団法人亜細亜文化経済振興院
○ お問い合わせ:駐日韓国大使館 韓国文化院 ☎ 03-3357-5970

【作家の表現法紹介】 文:趙龍憲 (東洋学者、朝鮮日報コラムニスト)
ペンは西洋を、 筆は東洋を代表する筆記具である。
金榮澤(キム・ヨンテク)画伯は、東洋と西洋の文明の展開は筆とペンの使用により異なったと平素から主張している。ペンは尖っていて硬いので、細く長い線を引くことができる。建築や機械の精緻な設計図を描くことができるのだ。一方、筆は柔らかく、鋭くもないので精緻な設計図が描きづらい。この違いにより精緻な設計図を描くことが可能か、不可能かという大きな差が生まれる。細密な設計図がなかったために伝授されなかった東洋の技術や発明品は簡単に絶えてしまう。西洋の科学が東洋より先に発展したのは筆記具の違いにあるという画伯の主張は納得できるものだ。画伯は筆を感性的表現手段、ペンを理性的表現手段だという。このため、西洋美術は写実性を追求し、東洋では観念化という精神的表現が発展したというのだ。画伯のペン画には、 精緻な写実性に感じられる理性的感覚と東洋画の感性が共存している。西洋のペン画ではなく、自分ならではのペン画を創ろうという魂が生きているのだ。

画伯は、洋画の透視図法と人間が目で見る観方は大きく異なっていると主張している。カメラから発達した透視図法は、レンズのように全体像を瞬間的に細密に捉える。しかし人間の目は中心だけが細密に、その周辺は薄暗く映る。あちらこちらを見て、脳で一つの画像を構成するというものだ。重要な部分は大きく明確に記憶し、些細なものは不確実に記憶するらしい。
また、近くにあるものは標準レンズのように見て、遠くにあるものは望遠レンズのように拡大して見るため、カメラとは全く違う像として記憶されるという。高層ビルを見上げて写真を撮れば建物の幅が上にいくほど細くなるが、人間はビルのあちらこちらを見て、その情報を脳で調整するので、ビルが垂直に見えるということだ。独学でペン画にインスピレーションまで描き込み、 人間視覚図法を創案して新しい世界を拓いた金榮澤画伯。「いつも湧き出ている泉」という意味の「ヌルセム」という雅号は、彼にすこぶる相応しいように思える。

 【作家プロフィール】 
  1945  仁川生まれ
  1991  崇実大学校 中小企業大学院 経営学修士課程卒業
  1972  弘益大学校 美術学科卒業
 
  2014  韓国文化財庁長が金画伯の作品を習近平中国
    国家主席夫人彭麗媛女士に贈呈
      Seoul Lotte Hotel 画廊 招待展
  2013  仁川国際空港入国場 作品8点常設展示
  2012  慶州市 国際PEN大会開催記念展
  2011  韓国ペン画家協会創立 初代会長就任
            LaMer画廊 Pen Sketch展
  2009  通仁画廊 招待展
            国立清州博物館 韓国博物館開館100周年記念
                           特別招待展
 2008  文化財庁 2009年カレンダー『朝鮮都城の門と楼』発刊
           蔚山市 特別招待展
 2007  単行本『ペン画紀行』発刊
           馬山 MBCテレビ 2008年カレンダー発刊
           馬山 MBCテレビ 特別招待展
           釈迦誕生日記念展 <通度寺>
 2007  ペン画紀行カレンダー発刊
 2006  ペン画紀行Ⅱ展 <学古齋>
 2005  現代百貨店 全国巡回展
 2004  ペン画紀行Ⅰ展 <学古齋>
           企業銀行 招待展
           LGグループ 2005年カレンダー発刊
2003  通度寺 2004年カレンダー発刊
2002  通度寺 主要建築文化財16棟のペン画制作
          通度寺 2003年カレンダー発刊
2001  カレンダー2種発刊  (玄岩社)
1999  サムスン物産 ペン画制作
1994  第1回 ワールド・ロゴ・デザイン・ビエンナーレに招請(ベルギー)
1993  国際トレードマークセンター(ベルギー)にて、全
          世界のグラフィックデザイナー53人とともに『デザイン大使』に任命。
1992  企業銀行 ペン画制作
1991  大韓民国産業デザイン展 審査委員
1982  ハナ銀行 ペン画制作
1974  大韓航空 ペン画制作
  
2002 ~ 3  世宗大学校 兼任講師
1986 ~ 9  水原科学大学 産学講師
 
2009 ~10  中央日報 <金榮澤のペン画紀行 世界建築文化財> 連載
2007 ~  8  中央日報 <金榮澤のペン画紀行 ペンで復元する文化財> 連載
2004 ~  5  週刊朝鮮 <金榮澤のペン画で見る韓国> 連載
2003 ~  6  国立公園 季刊誌 <金榮澤のペン画紀行> 連載
2002 ~  4  中央日報 <金榮澤のペン画紀行> 連載


景福宮光化門復元図

崇礼門復元図

潚靖(スクジョン)門

東大寺

大阪城

清水寺

コロセウム

タージマハール

モンサンミッシ

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