韓国文化院が今年1月から11月にかけて毎月1回お届けする講演会シリーズ「韓国の魅力」の第10回目が10月9日(水)ハンマダンホールで開かれました。第10回目の講師は、日韓でベストセラーになり、韓国では東亜日報・朝鮮日報・教保文庫で今年の本にも選ばれた「ハングルの誕生」(平凡社新書)著者であり、国際教養大学の客員教授でいらっしゃる野間秀樹先生です。ちょうどこの日、韓国では23年ぶりに祝日となった「ハングルの日」ということで、野間先生には「ハングルの魅力」について語っていただきました。
毎年韓国政府では10月9日のハングルの日に、世界で韓国語の普及と発展に貢献した方を対象に「ハングル発展有功者褒章」の授章をしています。昨年はNHKテレビとラジオのハングル講座で長年講師を務められた兼若逸之先生が文化勲章を、今年は日本の高校における韓国語教育の先駆者的役割を果たされた山下誠先生が国務総理表彰を受章されましたが、野間先生は2005年に文化褒章を受章されました。
「ハングルの魅力~思考する文字」というタイトルで野間先生は、「ハングルは私たちに様々なことを考えさせてくれる文字である」であると語り、文字、言語、歴史、美的デザインなど、様々な視座から見ることができる点が魅力的であり、面白くもあると熱く語りました。訓民正音が作られた歴史的背景からこれまでの流れ、言語学的な接近、時には日本語との対象はもちろん、ひらがな、アルファベット、漢字などとも比較しながらハングルがいかに驚くべき文字であるかを説きました。最後に、野間先生は「ハングル創製当時、韓半島では「韓国語」は話していても、それを記録し知として蓄積するためには漢字を使わざるを得なかった。しかも、漢字が書けたのは上層階級だけです。その状況を、今見ても驚くべく仕組みで構成されているハングルを、庶民まで念頭において作ったということは、まさに知の革命である」と力説しました。
野間先生の講演会の大きな特徴は隅々まで凝って制作したパワーポイントなのですが、この日も所々に小ネタが満載で、まじめで難しい内容でもすっと入ってくる、また熱い語り口の野間節も健在で、この絶妙なバランスで聴衆をたちまち惹きつけ、大変楽しい講演会となりました。
この日も多くのお客様にご来場いただき、「野間先生がこんなに面白い人とは思わなかった」、「専門的な内容も多々あったが、これぐらいの方が聴き応えがある」「このように内容が濃い講演会は何回かに分けて欲しい」等のご意見をいただき、大変ご好評いただけたようです。
いよいよ本講演会シリーズも来月が最終回となります。第11回目は11月15日(金)に、コリアン・フード・コラムニストとしてお馴染みの八田靖史さんをお迎えして、「韓国は地方が美味しい!~現地でしか出会えない感動」というタイトルで存分に語っていただきます!どうぞご期待ください。
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