食べ物がテーマだからか女性の観客が少し多かったです。
テレビCMから見る日韓中の食文化-本当にご飯がよく出ます。
ブレイクタイム-韓国のキムパブと中国のウーロン茶のハーモニー
毎年ご好評いただいている本フォーラム事業ですが、今年はこれまでご要望の多かった「食」をテーマに日韓中東アジア3国の暮らしと文化について
考える場を設けました。
今回の会場は、韓国と中国の文化について研究も盛んな城西国際大学の紀尾井町キャンパスのホール。
内容は3部設定で、まず第1部では筑波大学の今泉容子教授による「テレビCMから見る日韓中の食文化」の発表がありました。
今泉教授の発表ではまず最初に、日本でも韓国でも様々なCMの中に、当然のようにご飯が出てくると語り、日本と韓国のご飯に関するCMを通してどのようなシチュエーションでご飯が登場するのか、またそのご飯の食べ方などを比較することができました。
面白いことに、中国ではご飯が出てくるCMを発見することはできず、代わりにお粥のCMをたくさん見つけることができたとか。
更に、ファストフードをそれぞれの国でどのように受け入れているかを比較するために、日本と韓国のマクドナルドのCM比較や、中国のピザハットのCMを見るなど、非常にユニークな視点からの研究発表に会場の皆さんも興味深くご覧になっていたようです。
第2部では、日本で活躍する韓国と中国の料理研究家による対談です。
韓国側は韓国料理店「妻家房」のオーナーシェフ・柳香姫(リュウ・ヒャンヒ)さん、中国側はクッキングサロンも主宰されているウーウェンさんです。
お二人とも共通しているのは、それぞれの家庭料理を日本の皆さんに紹介しているというところ。
その代表的な料理として、柳さんはキムチ、ウーさんは餃子について熱く語りました。
そして、韓国でも中国でも油を上手に使って料理されていることなど以外と共通点も多く見られました。
今やキムチは日本の食卓でも自然にのる食べ物として定着し、中には手作りのキムチを送ってきて、試食してほしいという日本の方もいたとか。
一方、ウーさんは中国では家庭料理で家で作ったらそんなに高くない料理を
日本人はなぜ何千円も出して食べに行くのか不思議だったと語るなど、それぞれ日本での経験も交えながらあっという間に対談の時間は終わりました。
この後はブレイクタイム。
韓国のキムパブと中国のウーロン茶という韓国と中国の食のハーモニーをご来場の方々にお召し上がりいただき第3部は質疑応答です。
第1部と2部の出演者3名の方に客席からの質問に答えていただくフロアとの対話の時間です。CMに関する質問や、それぞれお勧めの料理など、1つ1つの質問に丁寧に答えていただいたこともあって、まだまだ質問は残っていたのですが、残念ながら時間切れ。
それでも、お帰りの際にはお土産として妻家房自慢のキムチをお持ち帰りいただいたこともあってか、ご来場の皆さんには笑顔でお帰りいただけました。
韓国文化院では今後も単に韓国と日本だけではなく中国など他の国をも一緒に対象比較しながら、お互いより深く理解しあえるような場を設けていきたいと思っています。
今回お越しになれなかった方々も是非次のフォーラムにご期待ください!
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