韓国民画の日本ナドゥリ展
社団法人韓国伝統民画会員と啓明大学校の韓国民画研究所所属の会員による民画展。
韓国の伝統民画技法と伝統彩色技法のもとに描いた民画と宮中装飾画を展示します。
○ 会期:2011.9.27(火)~10.1(土) 10:00-17:00
※オープニング・レセプション:2011.9.27(火) 18:00~
○ 会場:韓国文化院ギャラリーMI(1F)
○ 主催:啓明大学校 韓国民画研究所
○ 後援:駐日韓国大使館 韓国文化院
【民画の種類】
花鳥図 | | 朝鮮時代の民画の中で圧倒的な量を占めているのは花鳥図である。東洋人になじみ深い花鳥図は文字通り花や草木と鳥と組み合わせて描かれる。花は、牡丹、梅、蓮、桔梗、椿、松、竹、桐、石榴、梨などが多くみられ,鳥は、雉、鴨、鴛鴦、鷺、不如帰、鶉、鳳凰など様々なものが使われるが、その中でもよく描かれる鳥には鴨がある。古来より花は人生を表すものとして、鴨は永遠に切れない深い絆の象徴として親しまれてきた。 |
草虫図 | | 花鳥図が花や草木に鳥を組み合わせたのに比し草虫図は草花に蜂や蝶などの昆虫をあしらっている。例えば秋草に蝶が飛び交い、牡丹や野菊に蝶やバッタがたわむれている図など。草虫図は主に婦人部屋で飾られ特に婦人の勉強部屋をしつらえてある場合はそこで用いられた。 |
虎図 | | 虎は古来韓国人に親しまれてきた逸話や由来の多い動物であり、民画にも好んで描かれてきた。
山の多い韓国では虎は山神の使わしものとしても考えられ民画にも虎に乗ったと老人像が山神として表されている。元来は四神獣の虎が次第に様々な土着信仰や逸話を含みながら龍虎図や虎図へと変形していったのであろう。虎図は壁邪の意味で正月に門前に掛けられる場合が多く、また祠堂の中にも虎や山神の図が飾られている。 |
長生図 | | 長生図は極彩色の華やかでデコラティヴな処理がなされており、明るく平和な情景はあたかも自然と生物の楽園のような幻想的場面である。主に歳画すなわち元旦に飾るめでたい絵としてそれは用いられるが、時には還暦祝いや年寄りの誕生日、銀婚式などの儀式の場、または部屋に飾られることも多かった。また、稀には貴族の女性部屋に小さな屏風を置くこともあった。 |
文房図(書架図・冊架図・文房四友図) | | 紙、墨、筆、硯の文房四友を基本とし、周りに学者の必需品や果物、珍しい舶来品等を添え華やかで高貴に知的な絵づらにもり上げている図が一般的である。当時の文人や上流階級の生活様式が窺え、描かれた舶来の眠鏡や時計は貴重な民族的資料でもある。 |