韓日国交正常化60周年記念公演
時の中の相生
駐日韓国文化院は(社)ソウル国際文化交流会と共催で、2025年韓日国交正常化60周年を記念する韓日伝統芸術交流舞台を用意しました。
「時の中の相生」は1998年、当時の金大中大統領の日本文化開放政策と韓日交流政策の一環として始まった「韓日古典芸能祭」、「韓国の風景Ⅰ・Ⅱ」に続くプログラムです。
今回の舞台には韓日国交正常化60周年を祝うため伝統芸術界の名人たちが出演します。特にキム・ヘスク先生のカヤグムと藤間蘭黄先生の日本舞踊のコラボ舞台は両国の大家が出会って創作した作品で、本公演で初めて披露する予定です。
多くの皆様のご参加をお待ちしております。
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日時 : 2025年4月5日(土)16:00 (開場15:30) |
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会場 : 駐日韓国文化院 2F ハンマダンホール |
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アクセス:東京メトロ丸ノ内線「四谷三丁目駅」1番出口より新宿方面徒歩5分 |
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主催 : 駐日韓国大使館 韓国文化院、(社)ソウル国際文化交流会 |
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協力:韓国観光公社、韓国コンテンツ振興院 |
プログラム ※プログラムは諸事情により変更になる場合があります。
1)春鶯囀「唱詞」 / 李峻娥(イ・ジュンア)
1828年に披露された演慶堂進爵禮での宮中舞踊の一つ「春鶯囀」の唱詞。 「春に鶯(ウグイス)がさえずる」様子を表現する「春鶯囀」が始まる前に歌う歌で、歌詞「娉婷月下步」は「美しい女性が月の下を歩む」という意味です。
※「春鶯囀」は、朝鮮王朝の第23代王「純祖」の時代に孝明世子が母親の純元王后の生誕40年を祝うために創りました。
2)羽調時調 月正明 / 李峻娥(イ・ジュンア)、金庚殷(キム・ギョンウン)
韓国の時調の中でも優雅な作品で、界面調に羽調のリズムが加わったことから、「羽調時調」と名づけられました。「秋夜に河で船に乗って月見をする」という内容です。
3)歌詞 梅花歌 / 李峻娥(イ・ジュンア)、金庚殷(キム・ギョンウン)
12ある歌詞の中で最も速く軽快な曲で「梅花」という妓生の愛を失い嘆く内容です。
4)三つの伝統リズム「風流路程」 / 藤間蘭黄、金海淑(キム・ヘスク)
遅いテンポの6拍子、普通テンポの4拍子、そして少し速いテンポの4拍子の三つのリズムで構成されています。遅いテンポの平和な雰囲気から始まり、普通テンポへと繋がり、少し速いテンポで場の雰囲気を盛り上げます。
5)巫女舞 / 白景祐(ペク・ギョンウ)
京畿地方のトダンクッと全羅地方のタンクッの巫女舞の身振りを基に作品化した舞で、神の予言者のように威圧的に、そして時には神秘的に魅せるドラマチックな舞です。
6)チェ・オクサム流カヤグム散調(サンジョ) / 金海淑(キム・ヘスク)、李智恵(イ・ジヘ)
「散調」は1890年頃に創られた器楽独奏曲で、演奏者個人の技量と楽器の特徴が際立つ韓国伝統音楽ジャンルの一つです。今回演奏するチェ・オクサム流カヤグム散調は、ハム・ドンジョンウォル(1917-1994)がチェ・オクサム(1905-1956)から伝承したもので、はっきりとした旋律の展開と論理的な構成が特徴です。
※散調(サンジョ)は、19 世紀末に南部地方で始まり現在まで受け継がれている音楽ジャンルで、各楽器の特性を最大限に生かして独奏することが特徴です。変奏の仕方や即興性は奏者によって異なりますが、共通した楽曲形式と技法に沿って変奏します。今回の舞台では、カヤグム(伽耶琴)とチョルヒョングム(鐵玄琴)でカヤグム散調曲を自由にかつ即興で変奏します。変奏が進むにつれテンポが速くなりリズムも複雑になるところにご注目ください。
7)古風 / 鄭惠眞(チョン・ヘジン)
古風は韓国伝統舞踊家の故チェ・ヒョンの代表作の一つです。着飾った女性の優雅な姿が醸し出す気品を表した作品です。古風で披露される韓服の美しさとシナウィの演奏が加わり踊りの魅力を一層高めます。
8)閑良舞(ハンリャンム)/ 安徳起(アン・ドクギ)
「閑良」とは、朝鮮時代の貴族階級の両班(ヤンバン)の中で、試験に落ちるなどして官職に就けずに遊んで暮らす人を指す言葉です。代表的な男性舞踊で、閑良が持つ自由で粋な様子を表しています。
9)手巾舞 / 李愛賢(イ・イェヒョン)
全羅北道無形文化財第59号「シン・グァンチョル手巾舞」は、宮中舞踊の節度ある美しさと民俗舞踊の楽しさ、そして全羅北道地域の穏やかな情緒を手巾を通して表現します。
10)チンセ踊り 華城才人庁 イ・ドンアン流 / 尹美羅(ユン・ミラ)
チンセ踊りイ・ドンアン先生により伝承された、韓国の京畿道地方の文化芸術を総括した「才人庁(1784~1920)」の伝統舞踊です。 サムルノリで使われるケンガリ(チンセ)を打ちながら踊るのがチンセ踊りの特徴です。
11)太平舞 / 梁性玉(ヤン・ソンオク)
太平舞は韓国の無形文化財第92号に指定された踊りで、王と王妃が国の豊年と太平盛大を祈願する意味が込められています。高度で複雑なステップとリズミカルな音楽が見どころです。カン・ソンヨン流太平舞は厳粛さをベースに華やかで優雅に踊るのが特徴です。
12)アリラン-相生の楽·歌·舞
韓日国交正常化60周年記念公演「時の中の相生」を象徴する舞台を最後に披露します。
李峻娥の歌、李智恵のカヤグム、金庚殷のチャンゴ演奏で始まり、藤間蘭黄の踊り、安徳起、白景祐の二人舞が続き、最後に女性出演者が全員登場します。
出演
許栄一(ホ・ヨンイル)
現 韓国芸術総合学校 舞踊院 名誉教授
ソウル国際舞踊コンクール執行委員長
前世界民族舞踊研究所 所長
2012年大韓民国 文化芸術賞 大統領賞受賞
藤間蘭黄
重要無形文化財「日本舞踊」総合指定保持者
5歳から祖母、藤間藤子(人間国宝)、母蘭景より踊りの手ほどきを受け6歳で初舞台
長唄、囃子、能楽、茶道の研鑽も積む。家に伝わる古典の継承とともに、ゲーテ「ファウスト」を一人で演じる『禍神』、「セビリアの理髪師」の舞台を江戸に移した『徒用心』、戦国時代をバレエ・ダンサーと描いた『信長』など創作作品も積極的に発表。2017年文化庁文化交流使として世界を巡り、以降も海外活動を精力的に行なっている。2018年からは「日本舞踊の可能性」公演を主催、芸術監督として日本舞踊の更なる可能性を提示し続けている芸術選奨文部科学大臣賞。日本芸術院賞、紫綬褒章。五耀會同人
梁性玉(ヤン・ソンオク)
現 韓国芸術総合学校 伝統芸術院 名誉教授
前 ソウル芸術団 舞踊監督
韓国重要無形国家遺産「太平舞」保有者
2020年韓国古典芸能名人舞台「同行」に出演
李峻娥(イ・ジュンア)
国家無形文化財第41号「歌詞」履修者
イ・ジュンア歌詞保存会 代表
韓国正歌団 代表
前 韓国国立国楽院 正楽団 指導団員兼楽長
金海淑(キム・ヘスク)
現 韓国芸術総合学校 伝統芸術院 名誉教授
前 韓国国立国楽院 院長
韓国玉冠文化勲章受章
尹美羅(ユン・ミラ)
慶熙大学校 舞踊学部 名誉教授
韓国現代チュム協会 理事
(社)韓国気舞治癒協会 理事長
イ・ドンアンチンセ踊り保存会 会長
ダルグボル立舞保存会 会長
ユン・ミラ舞踊団 芸術監督
白景祐(ペク・ギョンウ)
国家無形文化財第27号「僧舞」履修者
国家無形文化財第97号「サルプル舞」履修者
成均館大学校 東洋哲学科 芸術哲学博士
白景祐舞踊団 代表
鄭惠眞(チョン・ヘジン)
現 チェ・ヒョン ウリチュム院 会長
現 現代チュム協会 副会長
前 ソウル市舞踊団 団長
前 ソウル芸術団 芸術監督
李愛賢(イ・イェヒョン)
国家無形文化財第27号「僧舞」履修者
全羅北道無形文化財第59号「シン・グァンチョル手巾舞」履修者
現 韓国チュム協会副 理事長
前 慶尚北道立舞踊団 芸術監督
安徳起(アン・ドクギ)
韓国芸術総合学校 舞踊院 教授
世界民族舞踊研究所 所長
安徳起ウムジギム研究所 芸術監督
金庚殷(キム・ギョンウン)
国家無形文化財第41号「歌詞」履修者
イ・ジュンア歌詞保存会 事務局長
漢陽大学校 国楽科学士・修士卒
李智恵(イ・ジヘ)
韓国国立国楽院 創作楽団 指導団員
梨花女子大学校 講師
国家無形文化財 宗廟祭禮楽履修
2022年 KBS国楽大賞で弦楽賞受賞
イベント申込
韓国文化院ホームページのイベント申込ページからお申込みいただけます。
イベントにお申込いただくには会員登録(無料)が必要です。
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募集人員:300名様(お申し込みはお一人様2名まで) |
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申込締切:2025年3月26日(水) |
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お申し込みが定員を超えた場合は抽選とさせていただきますので、あらかじめご了承ください。 |
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当選された方へのみ、公演1週間前までに確認書をメールにてお送りします。 |
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落選された方には別途ご連絡をいたしませんので予めご了承ください。 |
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当落確認のお問い合わせはご遠慮ください。 |