『珍島―韓国農村社会の民族誌』伊藤亜人=著 新刊案内
定価:6825円(税込)
A5判 上製 536ページ
発刊:2013年4月3日
ISBN:978-4-335-56119-1 C3039
●朴正熙時代から40年、驚異の長期フィールドワークに基づく民族誌の金字塔。
韓国のような長い歴史と厚みのある文化を持ちなおかつ近現代の激しい変化を経験した文明社会を、これほど長い期間観察し記述した民族誌は世界に例がありません。生涯をかけた日本の文化人類学者と韓国の人びとのコラボレーションが結実した韓国を知る確かな礎となる書。
●伊藤亜人(いとう・あびと)
1943年東京生まれ。
東京大学教養学部卒業(1968年)、大学院社会学研究科修士(1970年)、東京大学助手(1970-79)、助教授(1979-)、教授(1990-2006)、琉球大学教授(2006-09)、早稲田大学アジア研究機構上級研究員・教授(2009-2013年3月)。
この間ハーヴァード大学客員研究員(1977-79)、ロンドン大学SOAS上級研究員(1996.9-97.3)、韓国ソウル大学校招聘教授(2002.3-12)、東京大学名誉教授。
第11回渋沢賞(1977年度)
大韓民国文化勲章(玉冠 2003年)
●目次
第1章 人類学による韓国社会研究
一 研究対象としての韓国
二 農民社会研究
三 複雑社会の記述
第2章 調査地社会の位置づけ
一 珍島の地理的条件
二 農業と漁業
三 政治的周縁性
四 歴史
五 植民地行政下の珍島
六 郡と面
七 村(トンネー)
八 村の生業
九 村の歴史と氏族
第3章 農村社会における家(チプ)
一 チプという概念
二 物質的な空間
三 生活共同体としてのチプ
四 クンチプとチャグンチプ
第4章 農村経済とチプ
一 消費生活とチプ
二 定期市
三 穀物の備蓄と甕
四 上萬における甕器
五 甕器(オンギ)の種類
六 用途の広さ
七 甕の配置
第5章 家庭儀礼
一 多様な儀礼
二 家庭の守護霊
三 ソンジュ甕と儀礼
四 メーギ、パプチュギ、パンボプ(防法)
五 読経儀礼
六 儒教祭祀とチプ
七 忌祭祀とソルジュ儀礼の比較考察
第6章 門中組織
一 時享と墓祭
二 氏族と門中
三 上萬における門中組織
第7章 契
一 任意参加による契
二 父系親族による契
三 村落共同的な性格をもつ契
四 年齢世代による契
第8章 儒教と教育
一 儒教による教化
二 書堂教育
三 上萬の書堂
四 書堂と師弟関係
五 郷校と郷約
第9章 セマウル運動
一 セマウル運動研究の難点
二 セマウル運動の背景と経緯
三 精神啓発と農村の旧態
四 生活環境改善
五 行政とセマウル指導者
六 良風美俗との融合
七 儀礼に対する否定的姿勢
八 「良い暮らし」と国民形成
第10章 結論
●公式ホームページ:
http://www.koubundou.co.jp/books/pages/56119.html