●「韓国ポップスとことば」
●『月刊しにか』大修館書店 2001年9月号 所収の野間秀樹著「韓国ポップスとことば」を note で公開しています。
●「応答せよ! 1997」などという韓国ドラマがヒットしました。これは謂わば「応答せよ! 2000」といったところです。20年前の最新情報! 我らが素晴らしきBTSなど今日のK-POPの栄光の淵源を垣間見て、懐かしむひとときを。
ソ・テジ、ユ・スンジュン、オム・ジョンファ、チヌ=ションなどなど。日本語と韓国語のラップの違いなどにも触れています。
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https://note.com/noma_h/n/ne2ced81480f3
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●イントロ部分です----
「ここ数年来,韓国のポップスが日本でも注目されるようになった.今や日本にも韓国の歌手たちのファンクラブができ,ヴァージン・メガ・ストア,HMV,WAVEといった大型CD店には韓国のCDが並び,インターネット上でも韓国ポップスの話題にはことかかない.韓国語のあちこちの市民講座を覗けば,韓国音楽にのめりこんでいる学習者が10人のうち,1人や2人は必ずといっていいほどいる.書店では『HOT CHILI PAPER(ホット・チリ・ペーパー)』(H.E.D.出版局刊)という韓国ポップス・映画の専門月刊誌や『K-POPSTAR(コリアン・ポップスター)』(マガジンランド刊)という季刊誌まで売られている.韓国ポップスは,一部の言わば好事家たちの世界から,一般の若き音楽フリークたちの世界へと,急速に浸透しつつあるのである.同時に,チョ・ヨンピルやケ・ウンスクのような演歌歌手ではなく,宇多田ヒカルや椎名林檎といった感覚で,韓国の若き歌手たちの歌が好まれるようになったことも注目に値する.日本語圏で受け入れられる韓国音楽は,演歌とナツメロ一色であった感性から,同時代の感性へと,完全な変革を遂げた.
同時代の若き人々の感性がそのまま互いに理解できる事態というのは,日本と朝鮮の歴史を見れば,驚嘆すべき事態である.少なくとも感性にあっては,国境を越え,言語を超えて,音楽に聴く人々の身体が反応しているのである.
韓国ポップスは,1990年代に入って,ソ・テジという人物の出現によって変わった.マイクの前で歌を聞かせるだけの世界から,ステージの内外を貫く,エンタテインメントの世界へと,歌の存在しうる領域を一挙に拡大してしまった.ラップを事実上,韓国語に定着させたのも,ソ・テジである.フランス語と韓国語ではラップはできないと言われていたのに,ソ・テジがやってのけたので,その後フランスでも行われるようになった,というようなまことしやかな話まであるほどである.…」
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●なお、同noteでは次のようなものもお読みになれます:
★音と意味の間に:オノマトペ論-- 『國文學』2008年10月号 學燈社 所収
★驚異! 文字のガラパゴス列島 --『日本語とハングル』文春新書から
★『日本語とハングル』「はじめに」文春新書
★新刊紹介 『言語 この希望に満ちたもの--TAVnet(タブネット) 時代を生きる』 北海道大学出版会