このたび、下記の通り、韓国のアーティスト、金東成(キム・ドンソン)氏による日本での初個展を開催することとなりました。
金 東成 展
Kim, Dong-Seong
Existence & Relationships
会 期: 2017年7月17日(月・祝)〜22日(土) 11:00〜19:00(最終日は17:00まで)
会 場: ギャルリー志門 〒104-0061 東京都中央区銀座6-13-7 新保ビル 3F
金東成氏は、1966年釜山市に生まれ、韓国外国語大学および東国大学校芸術大学院で書と絵画を学び、以降、多くの美術館やギャラリーでの個展・グループ展、国際展での受賞や招待参加など、画家・書家として着実に実績を積んできました。また、作品は釜山市立美術館などに収蔵されています。
近年、黒曜石にエングレーヴィングの手法で描く「篆刻絵画」とその拓本を制作し、ポジとネガ、陰陽の関係性を採り入れた独自の絵画スタイルで注目を集めています。今回の日本での展覧会では、篆刻絵画と拓本による〈椅子〉のシリーズを初めて発表します。
彫ること自体が「業」であると作家が語るように、素材として使われている黒曜石は、石器などにも使用された非常に硬質な素材です。その硬さを克服して生まれる彫線は、作家の身体のエネルギーが瞬発的に発揮された軌跡でありながら、画面には暖かみと懐かしさを内包した絵画世界が表現されています。さらに、その篆刻絵画から作られた拓本(エディション10)によって、作家の「業」としての身体行為は、複製可能な文字どおり「判で押した行為」として相対化されるため、篆刻絵画と拓本の間には、新たな緊張感が生じています。
金東成先生による新しい絵画への挑戦を、ぜひ、応援してください。