三十の反撃 著者 : ソン・ウォンピョン
ニックネーム : アンリママ 掲示日 : 2023-02-13


 反撃できる年齢からは遠ざかってしまった自分。まだチャンスのあるジヘがうらやましい。
 「私だって最初からこんなだったわけじゃないんだ…。」会社を辞める時のキム部長の言葉に思わず、そうそうと言葉が漏れた。自分も世間の人たちもみんな同じなんだと。
 世の中の仕組みを熟知していない頃は、正しくないと思うことや、自分の意見と違うことに対して、自分の主張をするべきだと信じていた。だが生きていくうちに、どういうわけか周りと波風を立てずに安寧な生活を送る、つまり忍耐と譲歩という処世術を身に付けてしまう。年齢を重ねていくと、「長いものには巻かれろ」と言うことわざがあるように、どうしても人は守りの体制に入ってしまうのだ。
 ジヘのマトリョーシカは次々に違う姿のマトリョーシカが出てくるのだろう。一方、自分のマトリョーシカはどの層にも同じ何の変化もないマトリョーシカが入っているに違いない。30歳のジヘが今後どんな反撃を繰り広げていくのかが気になる。

表紙 タイトル
明るい夜 チェ・ウニョン
壮大な歴史の重なりとファミリー・ヒストリー。 またすぐ会える、でも、会えないかもしれない、という別れを何度も繰り返す。 物語の中で、別れのシーンは自分のことのように悲しくなった。自分自身の留学先や...
「四月のミ、七月のソ」 キム・ヨンス
表題を含む11編からなる短編小説。それぞれが、30ページ程なので、韓国文学作品が初めての私でも、臆することなく、読むことが出来ました。まず、ページをぱらぱらとめくると、「バイオリン」の文字が目に付き、...
他人の家 ソン・ウォンピョン
八つの短編集です。その中の1つ「箱の中の男」という作品は作家の長編小説「アーモンド」での事件が関わっていて視点が変わり面白いです。私個人的には「四月の雪」が一番好きです。自分には自分の、他人には他人の...
ひとりだから楽しい仕事  クォン・ナミ
ユーモアがあり、素敵な母であり翻訳家のクォン・ナミさん。 一番の喜びが娘が喜んでくれることというのも素敵だし、娘さんも、自分が翻訳家になったらお母さんに迷惑がかかると、お互い家族思いだなと、心あたた...
勉強が面白くなる瞬間 パク・ソンヒョク
 この本を読むと、勉強する気が無い子どものやる気を起こしてくれる方法が書いてあるらしいと知り合いから紹介され、それならば自分にも役に立つだろうと興味を持って読んでみた。  韓国では教育熱心なお母さん...


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