韓国では韓国固有の言葉である「韓国語」を用い、ソウル地域の人たちが話す言葉とアクセントが標準語とされています。
韓国語を表記する文字である「ハングル(訓民正音)」は、全世界の文字の中でほぼ唯一、作られた時期、作った人や目的が明確な文字だといわれています。
15世紀中期に世宗大王とその周辺の学者たちによって創製された訓民正音は独創的で、確固とした伝統をもった韓民族固有の文字です。訓民正音は漢字とは全く別個の独自的な体系で発生した文字で驚くべきな創造的な精神を見せています。音韻研究の大きな成果としてその理論の一番基本的なこととして音節の三分法、すなわち初声、中声、終声があります。これは中国の音韻学の二分法の伝統を批判、修正したもので訓民正音がこのように立派な文字体系を持つようになったのはこの三分法の基礎上で成り立ったからです。天・地・人の構成で宇宙が形成されていることと同じように韓民族のハングルも宇宙を反映していると言えます。
子音で成り立った初声と終声は空と地を意味し、母音で成り立った中声は人を表しています。世宗大王は中国の漢文を使っていた当代の一般の国民に簡単に文字を学ばせて自由に自分の考えを表現させることに力点を置いてハングルを創製しました。その結果ハングルは全世界で唯一に創造された音声文字で、その科学的な文字の組み合せと使用の容易さが高く評価されています。
韓国語の表記手段であるハングルは音素文字で、以前のものとは全く異質な文字を併用しています。1443年朝鮮王朝の世宗の時に創製され、1946年“訓民正音”という名前で創製されて近代化過程で民族意識の覚醒と共に“国文”と呼ばれていましたが、“ハングル”と言う名前に統一されました。“ハングル”と言う言葉自体の意は「韓国の文」「大きな文」「世の中で最高の文」と言う意味です。
現在通用されるハングルは13個の二重母音を含んだ21個の母音と19個の子音で成り立った40個の文字で約7,700万人が使っているといわれています。