２４６なら青山通りなどで有名な一般国道ですが、
２６４になるとどうでしょうか。

この数字をハングルで読んでください。
そうです、イーユックサーとなります。

今度はこの読みの漢字を書いてみてください。
いろいろあると思いますが、「李陸史」になります。

そうなんです、２６４は人の名を表すのです。
では李陸史とはどんな人だかご存知ですか。

その前に勿論李退渓はご存知ですね。
１０００ウォン札にもなっている韓国一有名な儒学者です。

また１０００ウォン札の裏は李退渓が書生を教えた陶山書院です。
李退渓は安東で生まれ、陶山書院は安東の看板のひとつです。

もうお気づきと思いますが、李陸史は李退渓の子孫なのです。
では彼はどんな人だったのでしょうか。以下は簡単な説明です。

「李陸史(1904-44)は本名が李源禄で安東名門家李退渓先生の１４代の子孫であります。
１９２５年に日本に渡り６ヶ月間留学した事もあり、
２７年独立運動で捕まり３年間服役したのですが、
この時の受刑番号が６４「２６４という説もありますが」だったので、
李陸史（２６４）にしたそうです。広野、青ぶどう、喬木などが有名です。
１９４３年捕まり、北京に押送され１９４４年北京監獄で殉死しました。」

来年は李陸史の生誕１００年、殉死６０年に当たります。
それを記念して安東市は、現在記念行事を計画中なのです。

安東は１９９９年にエリザベス女王も訪問した河回村や仮面劇や
陶山書院などの古き良き韓国が最も残るところです。

そういうところで巨儒と言われた典型的な両班李退渓の子孫が、
抵抗詩人として短い生涯を全うしたのです。

不思議なことに安東には独立運動に身を捧げた両班の子孫が多いそうです。
安東はこうした一面も持ってるのです。

みなさまが韓国にいらしたら、
また安東の近くにいらしたらこんなことを思い出してください。

最後の李陸史のもっとも有名な詩、青ぶどうを紹介します。

　　　　　青ぶどう　

　

　　　　　　　　　　　　　　李 陸 史

　わがふるさとの七月は
　青ぶどうの熟れるとき

　この里の伝説たわわに実り
　ひとつぶひとつぶ遠い空の夢を映す

　空の下　青い海原が胸をひらき
　白い帆船が美しく流れよると

　待ちびとは疲れたその身に
　青袍をまとい訪れるという

　かのひとと、ぶどうを摘み食べるなら
　この両手しとどに濡れるもいとわない

　子らよ、わが食卓には　銀の皿に
　白いからむし（苧麻）のナプキンを

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