そばの花の咲く頃 (日帝時代民族文学対訳選) 著者 : 李孝石
ニックネーム : 虎鉄 掲示日 : 2022-04-01


いちめんの白い麦の花は月の明りに照らされて
人も驢馬もおのれの影を踏みながら峠道を行く。

李孝石の世界に魅せられて彼の故郷である
江原道平昌の地を訪ねてみたいと思うのは私だけでないみたいだ。
李孝石の作品はその詩的表現と語彙の豊かさが
クローズアップされることが多いが、人物像の構成や展開にもページが進む。
主人公のホセウオンは偶然道ずれとなった青年トンイが実の息子ではないかと考え始める、その思いは
読む者の心にも映り、ホセウオンの期待は読者の
確信につながる。

夭折した李孝石の年譜をみると晩年の暮らしぶりは彼の描いた美しい自然描写とはかけ離れていた事が伺える。
星の瞬きは闇の深さから生まれるように、
今でも輝き続ける李孝石の文章世界は
彼の心の深淵から放たれたものなのだろうか。



















表紙 タイトル
ヒョンナムオッパヘ チョ・ナムジュ、他6名
この本は、フェミニズムをテーマにした7名の作家による短編集である。作家ノートや翻訳者解説が物語や韓国の現代社会の背景を知る手がかりになる。 表題作がとりわけ印象に残った。ヒョンナムさんに精神的に支配...
+1cmLIFE たった1cmの差があなたの未来をがらりと変える キム・ウンジュ
「+1cm」シリーズのLIFE編です。以前に「+1cm」シリーズの別の本を読んでいたので、2冊目になります。 こちらは、韓国文化院に立ち寄った際に、図書館で偶然目に留まり読ませていただきました。...
ニューヨーク製菓店 キム・ヨンス
「韓国文学ショートショート きむ ふなセレクション」の15作目です。このシリーズのいいところは日韓併記であることです。韓国語勉強中の方におすすめです。また、冊子自体がとても薄く短く軽いため持ち運びしや...
ペイント イ・ヒヨン
かつて『アーモンド』が受賞したチャンビ青少年文学賞受賞作品です。国が子供を育てる近未来の物語で、読みやすく内容も重くありません。会話が多いのですがその中にキラリと光る言葉があります。世の中の良い親子の...
そばの花の咲く頃 (日帝時代民族文学対訳選) 李孝石 self
いちめんの白い麦の花は月の明りに照らされて 人も驢馬もおのれの影を踏みながら峠道を行く。 李孝石の世界に魅せられて彼の故郷である 江原道平昌の地を訪ねてみたいと思うのは私だけでないみたいだ。...


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