韓国文化院では昨年に引き続き、韓国伝統楽器講座シリーズの第 2弾として昨年同様「短簫（タンソ）短期集中講座」を実施しました。講師も昨年同様に韓国伝統音楽の殿堂・韓国国立国楽院から李榮（イ・ヨン）先生をお迎えしました。

昨年 9月に同講座を実施した際に、反響が大きく、昨年の受講生の皆さんは自主的に短簫（タンソ）サークルまで作るまでに至りました。そのような熱い想いに後押しされ、この度2年連続で「短簫（タンソ）」という楽器を取り上げることになりました。

   韓国文化院内では、初心者のための「入門コース」と、昨年受講していただいた方々のための「初級コース」を設け、どのクラスも和気藹々としたレッスンの時間となりました。ある入門コースは最終日のレッスン終了後に受講生全員がお菓子やジュースを持ち込み、その場で講師を中心に親睦会が開かれ、講師もまんざらではない様子で、その会合は実に 2時間以上にも及んだほどでした。

  入門コースは 6～8時間のレッスンで、短簫（タンソ）の音の出し方、楽譜の読み方を習い、「アリラン」程度の民謡を演奏できることを目標として行われました。講師によると、韓国では「アリラン」の演奏までは通常12時間ぐらいはかけてレッスンするとのことですが、日本では限られた時間内にできるだけ多くのものを伝えたかったとのことで、やや早めにレッスンを行ったとのことです。一部からはもっと丁寧に教えてほしかったという声も聞かれましたが、それでも多くの方々が必死についていこうという姿勢をもっていただき、講師もその上達振りに驚いていました。

   初級コースの多くは、短簫（タンソ）サークルに所属している方々で、昨年 9月以降月1度集まって練習していたため、やはりその上達振りに講師も驚き、中級用の教材を中心に難易度の高い様々な曲のレッスンを行いました。

（講義中の受講生の方々）

一方、事前に文化院外でも「韓国伝統音楽特別講座」と題した出張講座の希望を各教育機関から募り、 6/20　秀林外語専門学校（東京都江東区）、6/21　細田学園高等学校（埼玉県志木市）、6/22　関東国際高等学校（東京都渋谷区）、以上3ヶ所を訪問しました。それぞれ内容は多少異なりますが、主に①韓国の伝統音楽の概論②様々な韓国伝統楽器の紹介と実演を中心に60～90分の講義が行われました。

中でも、細田学園高等学校では全校生徒約 730名に集まっていただいたため、李榮（イ・ヨン）先生以外にも日本国内で韓国伝統音楽の普及に努める金福実（キム・ボクシル：カヤグム、パンソリ奏者）先生と朴鐘根（パク・ジョングン：テグム奏者）先生を迎えて、3名による合奏も披露されました。

（細田学園高等学校で行った出張講座の様子）

今年はこのような韓国伝統楽器講座シリーズが 9月にもう一回あります。「チャング」という打楽器にトライする講座で、既に定員に達しキャンセル待ちのコースもありますが、若干空いているコースもありますので、よろしければお申込ください。また、出張講座も開催期間中に今度は小学校を中心に訪問する予定です。「チャング」の出張講座は既に応募を締め切らせていただいていますが、今後このような機会があったときに、是非出張講座を申し込みたいという方がいらっしゃれば、ご遠慮なくお問い合わせください。なお、出張講座は、基本的に個人のお申し込みはお引き受けできません。お申込対象は、学校や韓国語講座を行っている機関、韓国に興味のある団体等となります。現在は首都圏を中心に募っていますが、将来的には地方展開も視野に入れてできるよう検討していますので、引き続きご関心をお寄せいただければ幸いです。

チャング講座についてはこちらへ⇒ https://www.koreanculture.jp/kankoku_janggu_kouza.html